古林形成外科-札幌院

医療コラム

粉瘤は放置すると消えたように見える?実は治っていない理由と正しい治療法を解説

粉瘤を放置していたら、いつの間にか小さくなった

消えた気がする

このように感じている方は少なくありません。

しかし結論から言うと、粉瘤が放置によって完全に消えることはありません。

一時的に目立たなくなったり、腫れが引いたように見えるだけで、皮膚の下には粉瘤の袋が残っているケースがほとんどです。

この記事では、

  • 粉瘤を放置して「消えたように見える」理由
  • 放置によって起こるリスク
  • 見た目にも配慮した粉瘤治療の方法
  • 治療費用やよくある疑問

について、形成外科の視点から詳しく解説します。

粉瘤は放置して消えたように見えることはあるが「完治」はしない理由

「しばらくしたら小さくなった」

「腫れや痛みが引いて、消えたように感じる」

粉瘤では、このような経過をたどることがあります。しかし結論から言うと、粉瘤が自然に消えて完治することはありません。

粉瘤の正体は、皮膚の下にできた袋(嚢胞)です。この袋の中に角質や皮脂が溜まり続ける構造になっているため、

  • 袋が破れて内容物が一時的に外に出た
  • 炎症が落ち着いた
  • 腫れが引いた

といった理由で小さく見えることはあっても、袋そのものが消えたわけではないのです。

袋が残っている限り、時間が経てば再び内容物が溜まり、同じ場所に粉瘤が再発します。

「消えたと思っていたら、数か月〜数年後にまた出てきた」というのは、粉瘤では非常によくある経過です。

 粉瘤を放置すると起こる現象

粉瘤は良性腫瘍ですが、放置することでさまざまな問題が起こります。

徐々に大きくなる

粉瘤は、袋の中に角質や皮脂が少しずつ溜まり続けるため、基本的には時間とともに大きくなる病変です。

最初は数ミリ程度でも、数年かけて1cm、2cm、さらにそれ以上に成長することがあります。部位によっては、動かしにくさや違和感の原因になることもあります。

化膿・炎症・痛みが出る

放置された粉瘤は、

  • 摩擦
  • 圧迫
  • 自己処理(潰す・押す)

などをきっかけに細菌感染を起こし、炎症性粉瘤になることがあります。

炎症が起こると、

  • 赤く腫れる
  • 強い痛みが出る
  • 膿が溜まる
  • 急激に大きくなる

といった症状が現れ、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。

手術時の傷が大きくなる

粉瘤が大きくなればなるほど、袋を取り出すために必要な切開範囲も大きくなります。

小さい粉瘤

→ 傷も小さく、目立ちにくい

大きくなった粉瘤

→ 傷が大きくなり、縫合が必要になることもある

特に見た目が気になる部位では、早期治療が仕上がりの面でも有利です。

見た目にも配慮した当院の粉瘤治療方法

当院では、粉瘤の大きさ・部位・炎症の有無に応じて、見た目への影響を最小限に抑える治療方法を選択しています。

くり抜き法

比較的小さく、炎症が落ち着いている粉瘤に適した方法です。

  • 小さな穴から袋を摘出
  • 傷が小さい
  • 日帰り手術が可能

顔や首、デリケートゾーンなど、傷跡が気になる部位にも選ばれることが多い方法です。

切開法

粉瘤が大きい場合や、炎症を繰り返して袋が癒着している場合には切開法を行います。

  • 確実に袋を摘出できる
  • 再発リスクを抑えられる

術後の傷はやや大きくなりますが、形成外科的な縫合でできるだけ目立たない仕上がりを目指します。

 粉瘤は保険適用で治療可能|手術にかかる費用

粉瘤の摘出手術は、健康保険が適用される治療です。費用は粉瘤の大きさや手術内容によって異なりますが、

  • 数千円~1万円台(3割負担の場合)

で行えるケースが多く、美容目的の自費手術ではありません。

「費用が高そうで迷っている」という方も、まずは診察で確認することをおすすめします。

Q&A

Vラインに粉瘤を放置していますが、この状態でレーザー脱毛してしまうと悪化しますか?

悪化する可能性があります。レーザー脱毛の刺激によって炎症が起こり、粉瘤が腫れたり痛み出したりするケースがあります。

脱毛を予定している場合は、先に粉瘤の治療を済ませておく方が安全です。

放置でいいと言われましたが、確実に取るには何科に行くべきですか?

粉瘤を根治したい場合は、形成外科の受診がおすすめです。

皮膚科では

  • 経過観察
  • 炎症時の処置

が中心になることも多く、袋ごとの摘出に対応していない場合もあります。

小さく目立たない粉瘤でも治療は必要ですか?一時的に消えたように見えるのは治った状態ですか?

小さくても粉瘤は粉瘤です。一時的に消えたように見えても、治ったわけではありません。

将来的な炎症や拡大を防ぐ意味でも、症状が落ち着いているうちの治療が、最も負担の少ない選択になります。

まとめ

  • 粉瘤が放置で完全に消えることはない
  • 小さく見えるのは一時的な変化にすぎない
  • 放置すると拡大、炎症、傷や費用の負担が増える
  • 小さいうちの治療が最も負担が少ない
  • 確実に治したい場合は形成外科での相談が重要

この記事を書いた人

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北海道皮膚のできものと粉瘤クリニック 札幌院 院長 荻野 航太

北海道皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科 札幌院では、皮膚疾患を専門とする日本形成外科学会認定の形成外科専門医が診療を担当しています。当院では、粉瘤、脂肪腫、耳垂裂などの疾患に対応した日帰り手術をはじめ、形成外科全般の診療を行っています。

北海道皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科 札幌院では、皮膚疾患を専門とする日本形成外科学会認定の形成外科専門医が診療を担当しています。当院では、粉瘤、脂肪腫、耳垂裂などの疾患に対応した日帰り手術をはじめ、形成外科全般の診療を行っています。

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