金玉(陰嚢)にできる粉瘤とは?原因・症状・治療法まで解説
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金玉(陰嚢)にできる粉瘤は多発しやすく、下着などで蒸れたり擦れたりするため、刺激で肥大化する事も少なくありません。
また容易に感染などを起こし、痛みや不快感などで日常生活に大きな影響が予測されます。
粉瘤は袋ごと取り除く手術でなければ治ることはなく、膿を出すだけでは必ず再発するため形成外科での治療が必要です。
この記事では、原因・症状・治療法・何科を受診すべきか詳しく解説します。
金玉(陰嚢)にできる粉瘤とは?特徴と原因

金玉にできる粉瘤の種類(多発性粉瘤症・陰嚢石灰沈着症)
多くの場合単発ではなく、多発性粉瘤症と呼ばれる複数の発症で、また石灰が沈着したものも少なくありません。皮膚の下に袋状の構造(嚢胞)ができ、その中に角質や皮脂がたまり、時間とともにカルシウムが沈着して固くなるのが特徴です。
悪性腫瘍の心配はほとんどない
陰嚢の粉瘤は基本的に良性であり、悪性腫瘍(がん)になることはほとんどありません。陰嚢にできるがんは精巣がんが最多で、皮下にできる粉瘤が癌化する可能性はかなり低いと言えます。
ただし、急に大きくなる、強い痛みや出血を伴う場合は、別の疾患の可能性もあるため早めの受診が推奨されます。
金玉にできる粉瘤の原因

陰嚢は皮膚が薄く、摩擦や刺激を受けやすいこと、また、汗腺や皮脂腺が多いため皮脂や老廃物が溜まりやすい特徴があり、下着などの湿潤環境からも粉瘤ができやすい部位と言えます。
- 毛穴や皮脂腺の出口が詰まり、皮脂や角質がたまる
- 汗腺や皮脂腺が多く、蒸れや摩擦が起こりやすい
- 慢性的な刺激や摩擦、下着による圧迫
- 皮膚の老化や代謝の変化
金玉にできる粉瘤の症状

かゆみや不快感
多くの場合は無症状ですが、汗や蒸れによりかゆみや軽い痛みが出ることがあります。
多発して現れるケース
一度できると複数が発生することが多く、「同じ場所に何個も小さなしこりがある」という状態になりやすいです。
固くなる・大きくなる
時間が経つにつれカルシウムが沈着し、触れると硬くなります。大きい場合は数センチになることもあります。
金玉にできる粉瘤の治療方法

根本的な治療は手術による摘出です。潰して内容物だけを押し出しても袋の部分が残っていると再発します。
- 切開法:袋ごと切除する方法。確実に取り除けます。
- くり抜き法:小さな穴から中身を出して袋をくり抜く方法。傷跡が小さくなります。
- 内容物が石灰化して硬い場合、通常の粉瘤よりも摘出に時間がかかることがあります。
金玉にできる粉瘤のQ&A

金玉にできる粉瘤と性病の違いは?
性病の多くは痛み、かゆみ、発赤、水ぶくれ、膿などを伴いますが、粉瘤はゆっくり大きくなるしこりで、初期には痛みがありません。外観や経過で見分けられますが、確定診断は医師による診察が必要です。
何科に行くべき?(泌尿器科・皮膚科・形成外科の選び方)
- 泌尿器科:陰嚢や陰茎など性病を含めた男性器全般の診療が可能
- 皮膚科:皮疹や発赤など皮膚表面の診断治療が得意
- 形成外科:できものの手術に特化している。傷跡をできるだけ目立たせずに切除したい場合におすすめ
粉瘤の場合、形成外科や皮膚科での手術が選ばれることが多いです。
自分で潰したら黒くなった。このまま放置しても大丈夫?
潰すと皮膚の中に袋が残り、炎症や感染を起こしやすくなります。黒ずみは皮下出血や色素沈着の可能性があり、自然に消えることもありますが、しこりが残っている場合は再発や悪化の原因となるため医療機関での除去が望ましいです。
まとめ|金玉の粉瘤は悪性ではないが、気になる場合は受診を
金玉にできる粉瘤は多くが良性で、健康上の大きな問題はありません。
しかし、不快感や見た目の悩み、炎症や感染が起きた場合には手術での摘出が必要です。
陰嚢はデリケートな部位のため、自己処置は避け、皮膚科や形成外科での適切な治療を受けましょう。