古林形成外科-札幌院

医療コラム

粉瘤が潰れて穴があいたらどうする?正しい対処法と受診すべき診療科を解説

粉瘤(アテローム)が突然潰れて、

「穴があいて膿や血が出てきた」「悪臭がする内容物が出た」「このまま放置していいのか不安」

と感じている方は少なくありません。

粉瘤は感染などで一度穴があいて内容物が出ても、袋(嚢腫)が皮膚の下に残っている限り、自然に治ることはなく、再発や炎症を繰り返すのが特徴です。

自己処理を続けることで、かえって状態が悪化し、治療が難しくなるケースもあります。

この記事では、

  • 粉瘤が潰れて穴があいたときの正しい対処法
  • 皮膚科と形成外科、どちらを受診すべきか
  • 穴があいた粉瘤の具体的な治療方法
  • よくある不安や疑問への回答

を、医療的な視点からわかりやすく解説します。

粉瘤が潰れて穴があいてしまったときの対処法

粉瘤が潰れて皮膚に穴があくと、

  • 膿や血が出る
  • 強い臭いがする
  • 中が見えていて不安

といった状態になり、慌ててしまう方がほとんどです。

まず重要なのは、「自分で処置を完結させようとしないこと」です。

出血を止め、患部を清潔に保つ

穴があいた直後は、以下の対応をしてください。

  • 清潔なガーゼで軽く圧迫して止血(ガーゼがない時はティッシュやペーパータオルなどでも構いません)
  • 流水で周囲の皮膚をやさしく洗う
  • アルコールや強い消毒は避ける
  • ガーゼを当てて保護する(出血量が多い時は生理用のナプキンなども有用です)

この時点でl、

× 押し出す

× ピンセットで触る

× 中をえぐる

といった行為は、感染や悪化の原因になります。

自己処理はせず、早めに医療機関を受診する

穴があいたことで「膿は出たから治った」と思われがちですが、

粉瘤の袋(嚢腫)は皮膚の下に残っています。

そのため

  • 再び膿が溜まる
  • 炎症を繰り返す
  • 穴が塞がらない
  • 傷跡が広がる

といったトラブルにつながります。

一時的に落ち着いて見えても、必ず医療機関を受診することが大切です。

 炎症が起きて穴があいた粉瘤は皮膚科・形成外科どちらに行くべきか

結論から言うと、状態によって役割が異なります。

皮膚科が向いているケース

  • 強い炎症がある
  • 膿が多く溜まっている
  • まず痛みや腫れを抑えたい

皮膚科では

  • 抗生物質の内服
  • 切開排膿

といった炎症を落ち着かせる治療が可能です。

形成外科が向いているケース

  • 何度も穴があく
  • 再発を繰り返している
  • 傷跡をできるだけきれいに治したい
  • 袋ごと根治したい

形成外科では、

袋を完全に摘出する手術(根治治療)を行えます。

実際には

「皮膚科で炎症を抑える → 形成外科で摘出」

という流れになることも多いです。

 穴があいた粉瘤の治療方法

切開排膿による炎症コントロール

炎症が強い場合、まずは切開排膿を行います。

  • 小さく切開して膿を出す
  • 洗浄して細菌量を減らす
  • 抗生物質を併用

これにより

  • 痛みが軽減
  • 熱感が引く
  • 腫れが落ち着く

といった効果が期待できます。

切開排膿は応急処置であり、完治ではありません。

炎症が落ち着いた後の袋ごと摘出手術

炎症が治まった数週間〜数か月後に、

袋(嚢腫)を丸ごと摘出する手術を行います。

  • 再発を防げる
  • 穴が塞がらない状態を解消できる
  • 慢性的な臭いや膿から解放される

穴があいた粉瘤ほど、

袋が皮膚と癒着していることが多く、放置すると手術が難しくなるため、

早めの相談が重要です。

Q&A

粉瘤が潰れて穴があくのを繰り返しています。ここまで悪化しても診てもらえますか?

はい、問題なく診察・治療できます。

むしろ、繰り返している場合ほど受診が必要です。

慢性化すると

  • 袋が大きくなる
  • 皮膚との癒着が強くなる
  • 傷跡が目立つ

ため、早期治療の方が負担は小さくなります。

半年前に粉瘤手術をしましたが、5mmほどの穴がまだ開いています。どうすれば治りますか?

以下の可能性が考えられます。

  • 袋の一部が残っている
  • 感染が続いている
  • 肉芽(治りかけの組織)が異常増殖している

再手術や処置が必要なこともあるため、

手術を行った科、または形成外科での再評価をおすすめします。

自分で膿を出しましたが、袋が残っていると再発しますか?麻酔を追加してもらえますか?

はい、袋が残っていれば必ず再発します。

また、

「前回痛かったから不安」

という場合でも、

  • 麻酔量の調整
  • 時間をかけた麻酔

は可能です。遠慮せず、痛みへの不安は事前に伝えてください。

デリケートゾーンで臭い角栓が出ました。粉瘤・毛包炎・毛嚢炎のどれでしょうか?

症状

  • 臭い
  • 柔らかい内容物
  • 毛や血が混じる
  • 穴が開いて膿が溜まる

という点から、粉瘤の可能性が高いと考えられます。

デリケートゾーンは受診を躊躇しがちですが、

皮膚科・形成外科ともに日常的に診察している部位です。

恥ずかしさより、悪化防止を優先し

まとめ

  • 粉瘤が潰れて穴があいても自然治癒はしない
  • 自己処理は悪化・再発の原因になる
  • 炎症期は切開排膿、根治には袋ごと摘出が必要
  • 繰り返す、穴が塞がらない場合は形成外科での相談が最適
  • デリケートゾーンでも受診をためらう必要はない

この記事を書いた人

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北海道皮膚のできものと粉瘤クリニック 札幌院 院長 荻野 航太

北海道皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科 札幌院では、皮膚疾患を専門とする日本形成外科学会認定の形成外科専門医が診療を担当しています。当院では、粉瘤、脂肪腫、耳垂裂などの疾患に対応した日帰り手術をはじめ、形成外科全般の診療を行っています。

北海道皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科 札幌院では、皮膚疾患を専門とする日本形成外科学会認定の形成外科専門医が診療を担当しています。当院では、粉瘤、脂肪腫、耳垂裂などの疾患に対応した日帰り手術をはじめ、形成外科全般の診療を行っています。

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