粉瘤は何科に受診するのが適切か解説

粉瘤は「何科に行けばいい?」と迷う方も多く、受診が遅れて悪化するケースも見られます。
結論、粉瘤治療経験豊富な形成外科専門医が診てくれるクリニックに行きましょう。
今回は、形成外科で粉瘤治療を受けるべき理由を中心に解説。皮膚科に行こうかと迷われている方はぜひ参考にしてください。
粉瘤は何科で受診するのが適切か

結論、粉瘤治療経験豊富な形成外科専門医がいるクリニックで診てもらうと安心です。それは、以下の理由があるからです。
- 正確な診断と切開・縫合の美しさ
- 日帰り手術が可能なので、時間的な負担も軽減
- 健康保険適用で経済的
正確な診断と切開・縫合の美しさ

理由として粉瘤の治療ではどうしても手術が必要になるケースが多くあります。しっかりと「袋ごと」粉瘤を取り除くことが手術で求められ、取り残しがあると再発のリスクが高まり、正確な診断に加え技術が求められます。
ここで力を発揮するのが形成外科の専門医です。形成外科は、皮膚や皮下組織の腫瘍(できもの)を専門とする診療科で、日々の診療の中で「傷をきれいに治すこと」に特化した訓練を積んでいます。
粉瘤のような小さな手術でも、切開の位置や縫い方ひとつで、術後の傷あとに大きな差が出ます。実は形成外科の領域では身体に傷を残しにくい切開の仕方が決まっており、
RSTL(relaxed skin tension line)
に沿って手術を行うと、仕上がりの美しさが治療満足度を大きく向上します。
形成外科医は、見た目に配慮しながら機能を保つ縫合技術を持ち、どんな場所にできた粉瘤でも最小限の傷で綺麗に治してくれるはずです。
- 傷あとをなるべく残したくない
- 再発しにくい形で治療してほしい
そんな方にこそ、形成外科の受診をおすすめします。
日帰り手術が可能なので、時間的な負担も軽減

粉瘤の治療では、局所麻酔による日帰り手術が可能なケースが多く、お仕事や家事などで忙しい方でも通院の負担を抑えられます。感染や炎症がない状態であれば、診察当日の手術も可能です。
当院では、たとえ炎症を伴う粉瘤であっても、できる限り日帰りでの処置を行っています。事前の診察では、
- 粉瘤の大きさ
- 深さ
- 炎症の程度
- 複数個所の有無
などを丁寧に確認し、その日のうちに切除が可能かどうかを慎重に判断しています。
なお、全身麻酔が必要なほど大きな粉瘤や、悪性腫瘍の疑いがある場合には、提携している大学病院や専門医療機関と連携し、スムーズに治療へ移行できる体制を整えています。
健康保険適用で経済的

粉瘤の切除手術は美容目的ではなく医療行為として行われるため、健康保険が適用されます。
そのため、自己負担は3割(※保険証の種類によっては1割や2割)で済み、
費用面の不安を抑えて治療を受けられるのが大きなメリットです。
自由診療の場合は数万円~十数万円かかることもありますが、治療内容は全く同じなのでわざわざ自費診療を選ぶメリットはありません。部位や粉瘤の大きさによって差はありますが、数千円~1万円台で日帰り手術が可能なケースがほとんどです。

「傷跡が気になるから保険では治療できないのでは?」
と思われる方もいますが、当院では保険診療の範囲内でも自費診療と変わらないレベルに傷あとが目立たないよう丁寧に処置していますので、安心してご相談ください。
まとめ:迷ったら形成外科専門医に相談を
「粉瘤は皮膚科?それとも形成外科?」と迷ったときは、手術経験が豊富な形成外科専門医のいるクリニックを選ぶのが安心です。形成外科では、見た目の美しさに配慮しながら、再発しにくい確実な手術が受けられます。
炎症が強くなる前に受診すれば、日帰り手術で早期に対応できるケースも多く、通院の手間やダウンタイムも最小限に。また、健康保険が適用されるため、費用面でも過度な負担がかからず、経済的にも安心です。
症状が軽いうちに適切な診断と治療を受けることで、再発やトラブルを防ぎ、きれいに治すことができます。不安な症状がある方は、早めの受診をおすすめします。